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ハイドロ配管が逝きましたw

シャシーの亀裂修理その他のメンテナンスでSVにお世話になってます。

先週末に入庫して、その日のうちに亀裂の発生場所を突き止めたまではとっても順調だったのですが、またまたやらかしてくれました。本当にネタの尽きない車ですw

20120607.jpg

うちのMk1のサスペンションは、ミニで一般的なラバーコーンではなくハイドロラスティック・サスペンション(通称ハイドロ)です。ハイドロって何?というわけで、ネットから写真を引っ張ってきました(こちら。たぶんどこかの写真の転載ですねw)。

ミニは、1956年のスエズ動乱で石油価格が高騰した際に、「経済的な4人乗り小型車を早急に開発すること」というBMCのトップの指示に従ってアレック・イシゴニスさんによって設計されました。横置きエンジンなどでスペースを有効に使って車体を小型化しつつ、フロントサスペンションには当時でも贅沢なダブルウィッシュボーン式のサスペンションを奢ることで、結果としてハンドリングの優れた車として仕上がってます。

しかしそれでも無理した部分はたくさんあったようでw、スペースがないところにダブルウィッシュボーンを押し込んだためにコイルスプリングのためのスペースが十分取れなくなり、スプリングの代わりにゴムの固まりを押し込んでサスペンションにするという、いわゆるラバーコーン式のサスペンションが採用されたのでした。

ラバーコーンは少ないストロークで高い反発力があり(まあ、ゴムの固まりですからねえw)、押し込むほどバネレートが上がるという特性(プログレッシブ特性)があり、おまけにダンパーの役目も果たしてくれるため、最小のストロークでサスペンションからの衝撃エネルギーを吸収することが可能で、きびきびとスポーティーに走るミニの特性に大きく貢献しています。

もともと揺れやすくて乗り心地を確保しにくい小さい車体とストロークの小さいラバーコーンの組み合わせでは当然のことながら相当ハードな乗り心地になるわけですがw、ミニでもっと柔らかな乗り心地がほしいというニーズもあったようで、ラバーコーンの代わりにフルードを満たしたゴムの袋を設置し、そのゴムの袋同士を前後サスペンション間でつないだ構造のハイドロラスティック・サスペンションが1964年に導入されました。

上の構造図で赤い部分がフルードの入ったゴムの袋(ディスプレッサー)で、水色のラインが前後をつなぐ配管です。
フロントタイヤが路面のギャップに乗り上げてフロントサスペンションがストロークすると、フロントのディスプレッサーから押し出されたフルードがリアのディスプレッサーに流れ込んでリヤサスペンションを伸ばすように動きます。その結果、車体が水平に保たれるという、そういう仕組みになってます。

ただ、ミニはリアよりもフロントの方が重いため、この図のままだとフロントがフルストロークしてリアが伸びきって前にお辞儀して終了!となりますがw、実際はそうならないようにリアに引っ張りバネを追加して前後の車高をバランスさせてます。

img_1556886_41941651_1.jpg

ちょっと前の写真ですが、うちのミニのリアサス部分です。レストア直後で美しいです・・・、ではなくて、タイヤ無し0Gの状態でバネがサスペンションアームを完全に引き上げている様子が分かるかと思います。

最初にこの構造を知った時は、どんな動きをするんだろうとかなり疑問に思いました。しかし実際に乗ってみると、それまでミニのキャラだと思っていたゴツゴツした感じが全く無く、圧倒的にしなやかな乗り心地に驚いた記憶があります。おそらくただ単にフルードが前後を移動するだけでなく、ディスプレッサーや配管自体が内圧で変形することで衝撃を吸収しているのではないかと思いますが、シンプルな構造でこれだけの効果があるわけですからすごいアイデアですよね。60年代当時は「魔法の絨毯」と呼ばれたそうです。

ただし、アクセルのオンオフやブレーキングでピッチング方向に動きやすく、またコーナーでのロールが大きくなるという欠点があります。うちのミニの場合はフロントにダンパーを追加してこういった姿勢変化を抑制していますが、それでもピッチングやロールはかなり大きく、基本的にモータースポーツには向いていません。でも僕はMk1の象徴でもあるハイドロを捨てきれず、これにこだわってサーキットを走ってます。

IMG_2520.jpg

と、ここまでが前フリでw

次回のサーキット走行に備えて、ハイドロの弱点である姿勢変化の大きさを抑えようとスタビを導入することにしました。ARCの旧ミニ用キットです。しかし旧ミニ用のキットがあるとは!、なんて素晴らしいw

しかしこれがトラブルの始まりでw

IMG_2540.jpg

リアスタビを取り付け作業中の図。

スタビのパイプとの干渉を避けるためにハイドロ配管をそーっと押し上げようとしたところ、ピシッ!ブシャー・・・と、ミニの下に潜り込んで作業をしていたプリンミニさんは顔面にマーキングされたそうですw
怒らせたんじゃないですか?w

IMG_2546_20120607224423.jpg

ハイドロ配管は下から見た状態はそんなに悪くは見えなかったんですが、上面は全面こんな感じに錆びて虫食い状態でした。そこに曲げ方向の応力がかかって一気にピンホールが開いたようです。

IMG_2570.jpg

このままではいつどこから漏れるか分かったもんじゃないので、配管を前から全部作り直して頂きました。

IMG_2557_20120607224903.jpg

オリジナルではハイドロ配管はサブフレームの上を通るんですが、それだと配管するのにサブフレーム脱着が必要になるため、今回はフレームの下を通してます。

IMG_2561.jpg

スタビを避けてうまく通してます。

IMG_2562.jpg

リアのサブフレームとつながる部分。

IMG_2564.jpg

こちらは無事取り付け完了したリアスタビ様。

ピロボールのリンクがお気に入りですw 取り付け位置を調整することでスタビのバネ定数を調整できます。効果を見るためには強めに設定するべきですが、さてどうしましょうかw

IMG_2566.jpg

スタビの横棒を上に逃がすことで各種マフラーの取り付けを妨げないようになってます。しかし今回はそのためにハイドロ配管割れたわけですが・・・、整備中にトラブってくれることでミニが僕を守ってくれたと、そう思うことにしますw

IMG_2572.jpg

ギリギリを通しているように見えますが、7mmのクリアランスを確保しています。この横棒は上下ではなく前後に動くので、問題はないと思います。

IMG_2574.jpg

役目を終えたハイドロ配管達。

IMG_2573.jpg

ジョイント部分を溶接で継ぎ足してるw

たぶんネジのピッチが違っていたのを手っ取り早く無理矢理修正したのかなw 長年生きているといろんな手当てされてますねw



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[その他]FRIC・・・これって旧英国車のアレですよね^^;

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No title

相変わらずの愛機との戯れうらやましい限り!
このごろ色々と忙しく・・いや 商売繁盛で飛び回っていますよ。
これはこれで良しですが、マグロ号をほったらかしですよ・・・
7月入ったら落ち着きますので泊で遊びに来て下さい♪

No title

「ハイドロ配管をそーっと」という素敵な表現をしていただき
ありがとうございます。w
そういえば、3、4日前に、
オリフィスの替わりにこんなのどうですかって提案をメールしたのですが
見事なスルーでしたねi-229
やはりダサ過ぎましたねi-235
でも考えてみたらオリフィス入れるとディプレッサーの負担増だし
余計なことはやらない方がいいですねi-236

No title

マグロさん、どうもです。

みくた号はあちこち疲れが出てきているかもです。次は何が出ることやらw

商売繁盛ですかw でもそろそろ梅雨だし、その間にじっくりマグロ号仕上げるのも悪くないですね。

夏の清里合宿いいですね!単機でも行きますがw、皆さんに声をかけて企画にしてしまうかもですw 清里周辺のワインディング教えてください。

No title

プリンミニさん、どうもです。

この腐食具合ではどうしようもなかったと思いますよ。寿命です。むしろ面倒な作業になってしまって申し訳ないです。

メールスルーしていてスミマセン。まだ悩んでいたんですよw
サーキットでだけシャットオフ有りかもしれませんね。ネットで調べたらそうやっている人もいるみたいですよ。
でもせっかく組んでもらったし、ディスプレッサーの不安もあるし、今回はスタビで行きたいと思います。

No title

次はどんなトラブルが起こるかワクワクします。故障の無いミニはもうミニとは言えないですからね。でもこんなトラブルをサクッと治してしまうSVさんってすごいですね~


ところでミニでの致命的なトラブルは何故安全な所で起こるのでしょうかね?
我が家のミニも今の所はそんな感じで、ナックルジョイントが2度ほど折れていますが、2度とも徐行している時と止まっている時でした。みくたさんと同じく、ミニに守られていると思った瞬間でした。

No title

まつとしさん、どうもです。

ワクワクの心境まではなかなか行きませんがw、ブログネタには困りませんねw

そうなんですよ!
以前リフターが割れてエンジンブローした時もコンビニの裏道で徐行中でしたし。幹線道路で止まったのはガス欠の時だけです←

ミニが守ってくれる分、飼い主も気を遣ってやらないといかんですねw
プロフィール

みくた

Author:みくた
運動神経のなさを経験値でカバーしようと企むAround 40です。
これまでランエボでのサーキット走行にハマり、最近はClassic MINIに惚れ込んでます。Mini1000、1300キャブクーパーとおんぼろミニを乗り継いで、Austin Mini Mk1 に辿り着きました。レストア、トラブル対策とのんびりドライブを楽しんでます。
よろしくお願いします。

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